2007.10.31 Wednesday
ジョンスメドレー John Smedley の修理
他店で購入されたジョンスメドレーです
メリノウールのVネック
一回の着用ですがショルダーバッグで傷められたとの事
購入された、お店では「穴もなく糸も切れていない」ので修理は難しいと返事
それで、僕のところへお問い合わせです。
見てみない事には分からないので、現物を送って頂きました。
シュナイダーのルーペで見ると、
糸が引っ掻けられて、表に飛び出しているのとササクレているのがありました。
そういうところが、数カ所
こういうのは、まず糸を切っては穴になってしまうのでダメ。
細いかぎ針で裏から、表にはみでている糸を裏側にひっぱりしまい込む。
その後、編み目をそろえて、スチームアイロンで仕上げ。
と、口でいうのは簡単ですが、なにしろ相手は30ゲージの細番手
結構、技術が必要です。
お色が黒なので、明るい昼間だけの作業、夜は作業をやめるのが得策
少しエクボは残りますが、修理前よりはキレイになります。
また明日に修理します。
こういう仕事はゆっくりとするのが肝要です。
既製服でも単に仕入れて販売するのと、
洋服を作れる人間が販売するのでは、こういうところが違うのです。
これはニットですが、
布帛のカッティングと縫製が絡んでくる洋服ではもっと差があります。