KOYO SEIKO SL6 という魅惑のミシン

koyo-1.jpg

 

淡いグリーンハンマートーン塗装が美しい家庭用ミシン

 

一年前

 

Sさんから義母さんのミシンの調子が悪いのでというメッセージに添付されていた画像が

 

メチャクチャ魅力的なフォルムと塗色で

 

一度お邪魔したいと思っていましたが

 

今日やっと念願がかないました。

 

KOYO SEIKO という全く未知の国産ミシンメーカー

 

koyo-2.jpg

 

ベルトがやや伸びてはいたが

ハズミ車はスムースに回転して針棒は軽やかに上下動作する。

 

針を交換して

針板と釜部分のホコリを払い

軽く注油して

下糸を巻こうとしたら下糸巻き装置の位置がずれていてベルトに接触しない。

 

最初はボビンも逆方向にボビンケースに入っていて下糸調子が強すぎた

裏技で下糸を巻き

ボビンケースを釜に装着。

 

上糸を通そうとしたら上糸調子部分の糸皿が歪んでいて、また糸取りバネがひどく変形していて

糸調子が取れない状態でした。

 

きけば義母さんが御自身で分解して組立てたそうで

組立て順序が間違っていて糸取りバネを壊してしまったのでしょう

糸取りバネを新品に交換して正しく組立てれば直ると思います。

 

他はベルト交換して下糸巻き装置を調整すれば実用になると思います。

 

ミシンベッド下部もひどい油汚れもなく

ミシン内部部品もサビもなく

塗装もツヤがありデカールも美しく全て良い状態

 

珍しい貴重なミシンがとても良い状態で残っているのにうれしくなる

個性的で凝った金属加工とディテールに感動。

 

 

 

 

 

koyo-3.jpg

 

この針目調整レバーの周囲金属の円形パーツは針目のロック装置

合理的で理屈にあった設計と金属加工とメッキの質の高さに驚く

 

 

koyo-4.jpg

 

タワー部分後部の注油窓 真鍮を削って特許番号を表示

特許に対するメーカーの自信でしょう。

フォルムと色が素晴らしい

同様に針棒押さえ部分の後方に型番と思われる真鍮プレート

型番の赤とタイポグラフィーが味があり泣かせる。

 

koyo-5.jpg

 

押さえ調整ネジは何とローレット加工 まるでバルナックライカ ここまで凝った金属加工のミシンは初めて

 

ベルト車の軸受けにも刻印

 

網足ミシンテーブルもシンガーとはまた違うデザインと色で良い雰囲気

JISマークもあり針板ふたも上方向に開く仕組みになっている。

 

塗色はアルテックグリーンを淡くしたようなハンマートーンで日本的な上品さ

 

何とも素敵なミシンに出会えて今日はコーフンでした。

 

koyo-7.jpg

 

koyo-8.jpg

 

koyo-9.jpg

1