いつでもミシンに糸がかかっていること

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シンガー188Uを店に置くまでは

シンガー191Uがメインでしたが191Uはポータブルケースなので

よっこらしょと裁ち台に持ち上げないと縫えなかった。

 

191Uは全金属製なので、とても重く裁断台まで持ち上げ、また戻すのが厄介だった。

 

188Uは専用テーブルにセットしてある

仕事でなく私物のほころびなどちょっと縫うのに、はなはだ便利

そんな訳で最近は191Uは出番が少ない

191Uもテーブルに置き

糸を通し薄物専用になどに使いたい

ミシンが複数ある場合の王道のミシン使用方法。

 

とにかくミシンがいつでも縫える状態にあるのは便利です。

 

秋冬は「英国ニット専門店にいみ」が忙しく「青空洋服店」までは手が回らない

無理をして体を壊すのは一番悪い。

 

といいながらもお昼下がりにミシンを踏むのは気分が良い

 

ゆっくりと流れる時間で仕事をして生活してゆきたい。

 

今日はワンピースユカにジャミーソンズを着せてみた。

 

昼と夜のウィンドウ バックは白くする予定 塗るより貼るほうが良さそうと思うこのごろ。

 

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折れた針

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昨日は久しぶりにミシンを踏んでいたら

針が外れて 折れてしまった
折れ針は↑↑↑↑
どうもこの前に針交換した時にきっちりネジをしめなかったのが原因
針は交換したら良いのだが
折れた先っちょが見あたらない
釜に入っていたら厄介なので
針板と送り歯を外す
折れた先っちょは行方不明
はずみ車を回すと釜はスムースに動く
これなら心配ないかと
送り歯を組み直す
これがけっこう厄介
工作精度の高いネジで正確さを要求される
カートリッジをシェルの取り付けるくらい手間がかかった
ついでに掃除をした
針板と送り歯を外した状態
ミシンの一番精密な部分

 

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全回転垂直釜 

シンガーは小さなパーツまで社名刻印がある

 

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ミシンを組み直し

縫いかけの布を見たら何と折れた針先は糸にひっかかっていた

その後針交換をしたのは良いがミシンの調子がひどく悪くなりだましながら縫い上げる

職業ミシンや工業ミシンのDB針は丸針なので角度と左右の取り付けに非常に神経を使う

 

正確さを求める職業用ミシンでありながら針の取り付けがとても曖昧で

なんとも トーンアームの調整に似ている。

 

昨夜に縫い上がる

何かといえば本を置いてある物置のような部屋の小さな窓のカーテン

 

手元にある天竺木綿とベルトもフックもその辺にある材料

 

フックとベルトのサイズが合わないが 物置のような部屋なのでこれで良い。

 

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落書きに登場する同じアイデアの衿

形のバリエーションの違いはあれど

 

衿の構造は同じ

 

落書きした時は実際作ることなど全然思ってもいなかったので 自由な線

 

実際に作るととなると縫製処理に悩まされる

 

いくつかアイデアが浮かび

 

その中のひとつを実際にやってみた

 

思った形になるかどうか

 

期待と不安が混ざり合う。

裁縫は縫うより、ほどくことを先におぼえる

天才的な裁縫の達人はともかく

 

最初はきれいに縫えない

 

縫ってはほどき

 

ほどいては縫う

 

また縫ってはほどき

 

ほどいては縫う

 

この連続

 

最後には縫い代がささくれてフリンジ状態になってしまう

 

そしてやっと美しく縫いあがる

 

やれやれと思ったら 

 

左右逆だったりする。

 

こんな事の繰り返しで

 

縫製のコツと勘所がわかってくる

 

手が覚えるというのは、このことをいう。

 

針仕事に限らず

 

職人仕事を甘くみてはいけない

 

何でも簡単と思う人も多いが

 

職人仕事は失敗の繰り返しで

 

コツを体で覚え手先が動くようになり、やっと美しく仕上がる事を知ってほしい。

 

 

布目は洋服の基礎であり要

布目 とくに縦布目は洋裁、洋服制作で一番基本で重要

 

いくら美しいカッティングのパターンを

 

卓越した縫製技術で縫い上げても

 

洋服の中心となる縦布目が曲がっていては美しい洋服にはなりません

 

布目を斜めにバイヤスに裁つ洋服とて、

 

角度45度の正バイヤスとそうでないバイヤスではドレープの落ち方がちがってきます

 

布目のなす布の表情です。

 

わざと布目が曲がっていて最も有名な洋服は

 

リーバイス501です

 

一般的にズボン トラウザーズではパンツ中心に縦布目を通して裁断縫製しますが

 

リーバイス501は脇縫い目に布目が通っています

 

ですから 履いていって洗濯を繰り返す度に脇縫い目がよじれて

 

リーバイス501独特の味わいが出てきます。

 

リーバイス501では良いのですが、

 

一般的なパンツではとても汚いドレープになり

 

美しくないシルエットで履き心地も悪くなります。

 

ブラウス ワンピースはもとより 

 

テイラードのジャケット スーツ コートではこれは根本的に間違った汚い洋服です。

 

 

 

「地直し」といって布の縦横(経糸緯糸)の布目を直角に真っ直ぐにしてから

 

パターンを置いて実際に布を裁断します

 

ともかく布目が曲がらずにすることが必要で神経を使います

 

これが正しい裁断方法です

 

立体裁断でも裁断用のシーチングの布目を正確に通すしてから

 

ピンを打ちハサミを入れてパターンを作ってゆきます。

 

布目の間違っている洋服は、基礎が歪んでいる建築みたいなもので

 

布目は洋服制作の基本で最も大切なことです。

 

JBLユニットを刺繍する

刺繍は図案ということで

 

最初に頭に浮かんだのは

 

愛しのJBLユニット

 

LE175DLH蜂の巣ホーンレンズなんぞをフランス刺繍で刺すのも一興

 

ただこの図案は女の子の好みではない

 

大体そんなもの知っている筈がない

 

売れる服も売れなくなるのは目に見えている ということ。

ほどく修行

洋裁のはじめは上手く縫えないもの

 

縫えたと思ったら

 

曲がっていたり、外れていたり、つっていて、表にひびいていたりで

 

ほどく

 

また縫う

 

だけど美しくない

 

またほどく

 

そして縫う

 

そのうちに、縫いしろはボロボロになり

 

よけいに縫いにくくなる

 

疲れてきたら

 

ほどいたつもりが生地の糸をひっぱたり 切ったりで

 

だんだん布はひどい状態になる

 

こういうのを何回か繰り返して 少しコツを覚える

 

縫製ってこんなものです

 

まあ常人でない特別な人は最初から一発で縫えると思いますが

 

常人はほどく修行をして縫えるようになるものです。

青空洋服店を立ち上げて一番困ったこと

針に糸が通らないということ

でも
最近は慣れてきて
コツがわかり
パソコン用眼鏡でもすっと通るようになった

いせこみ

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いせこみとは洋裁で布を立体的に作るテクニック

サンプルを作ってみた

縫い代をしつけ糸でぐし縫い

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しつけ糸をひっぱり布を縮める

この段階ではギャザー

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アイロンと水で布を形作ってゆく

だんだん立体的な丸みができてきた状態

 

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ボディにのせてみた、肩にフィットしている

これは後ろ

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前から、もう少しアイロンでくせを取ってゆくとシワが消えます。

お直しと制作

どちらも洋裁には違いないが

お直しはつまらなく

制作は楽しい

なぜなら

お直しは、ほどくのが厄介で、仕上がっても元のカタチになるだけ

制作は平面の布がだんだん立体の洋服になるので楽しい

この違いは大きい。